風のささやき

年重ね忘れる楽の増えた分無くした数々もう書き出せず

年を重ねた分だけ
自分との折り合いをつけることが
上手くなっていくようです

その一つは嫌なことを忘れること
そうして忘れてしまったことが
どれぐらいあることでしょう

その中には本当は忘れてはいけない
大切なこともあったはずなのですが
それすらも忘れてしまっています

いまでは忘れてしまったものたちの感触が
胸に湧き起こることもなく
その感触をなぞろうとする筆も
その先に進むことはありません

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