日曜日の終わりをつげる夕日が
穏やかな色合いで沈んで行くその方へ
小さな子供と手をつないで
今日の夕食の買い物に出かける
「何か食べたい物がある」と
夕食のメニューをたずねてみても
あまりはっきりとした答えは返ってはこない
買ってもらえると思っている
お菓子のことを語るばかりだ
何にしようか困ったな
今日の特売を見てから決めるかと
一人呟くようにして
けれどいいよ
これぐらいのことで頭を悩ませるのは
空はすっかりと茜色に染まった
雲まで赤くされているね
今日の終わりを穏やかな気持ちでいられることは
きっと良いことだろう
握っている君の手は
とても小さいけれどとても温かい
だから手を離さないでいたくなる
君が大きくなることは
とても楽しみだけれど
君の手を放し離れ離れになる日が来るのは
今はちょっと考えられないな
けれど僕自身が誰かの手を振り払って
きっと一人で駈け出したのだ
そこにつながれているのが嫌になって
自分の心の赴くままに
夏の風にひどく汗ばみながら
その時の僕の
背中を見送った人よ
それはいつしか見た風景だったと
人は繰り返すのだ
一人一人が自分の生に納得をしたくて
そうしてあてどなく歩いた果ての夏の夕暮れに
背の高いタチアオイに手を振られ
君と手をつないで歩いていることを
いつしか君も夏の夕暮れに穏やかに
誰かと手をつないで歩くことがあるのかしら
そのつないだ手の温もりに
恥じる心がなければきっと大丈夫さ
君にも僕の手の温もりも伝えたくて
ぎゅっとその手を握った