風のささやき

やせ我慢

三男は転んだけれど
直ぐに立ち上がって
痛くなんかないと口をぐっと結んで

次男は重たい荷物を持って
手が折れそうと言いながらも
大丈夫と家まで運んでくれて

長男は一人甘えたい気持ちを抑えて
弟たちに気を配って
良い兄貴であろうとしている

いつからだろう少しずつ
自分の気持ちを我慢することを覚えて
ちょっとだけでも頑張ろうと思って

僕はどれぐらいの我慢と努力を続けてきたのかな
君たちにやせ我慢しろというほどには
今の僕はあまりにも説得力の無い大人の一人だ
つまらなく毎日を通り過ごすことに心砕いている

生きて行くことはきっと
やせ我慢を沢山して
その我慢が我慢とは感じられないぐらいになって
また新しいことのためにやせ我慢をする繰り返し

自分を遠くへ運んでくれるのは
きっと自分の心持だけで
自分の足で少しずつでも
毎日を歩いてかなければならない
時々は誰かに手を引いてもらいながらも

かなわない事はかわない事として受け入れながら
かなわない事に憧れ続ける折れない心を持って
やせ我慢を重ねて行く
子供たちには負けていられない

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